- Jul 31
- 作成者 PECRONJAPAN
突然の停電やブレーカー落ちによって、作業中のパソコンが強制終了してしまうと、大切なデータが失われたり、機器に負担がかかったりする可能性があります。
特にデスクトップPCやゲーミングPCは、ノートPCのような内蔵バッテリーを搭載していないため、電源が途切れた瞬間に作業が停止してしまいます。仕事中の資料作成や動画編集、ゲーム中のデータなどを守るためには、事前の停電対策が重要です。
しかし、パソコンの種類や使用環境によって必要な対策は異なります。短時間の停電対策ならUPS、長時間の電力確保ならポータブル電源など、それぞれの役割を理解して選ぶことが大切です。
この記事では、パソコンの種類別に必要な停電対策や、UPSとポータブル電源の違い、パソコン用ポータブル電源の選び方について詳しく解説します。
1.パソコンの種類によって必要な停電対策は変わる

パソコンの停電対策を考えるとき、まず確認したいのが「使用しているパソコンの種類」です。
ノートPC・デスクトップPC・ゲーミングPCでは、電源が途切れた際の影響や必要になる対策が大きく異なります。
自分のパソコン環境に合った方法を選ばなければ、せっかく停電対策を用意しても十分な効果を発揮できない場合があります。
①ノートPCは内蔵バッテリーがあるため短時間の停電には強い
ノートPCには本体内部にバッテリーが搭載されています。
そのため、コンセントからの給電が突然停止しても、自動的に内蔵バッテリーへ切り替わり、作業を継続できます。
一瞬の停電や電源コードの抜けなどによる「瞬断」の影響を受けにくいため、一般的なノートPCではUPSによる瞬断対策は必ずしも必要ではありません。
ただし、内蔵バッテリーだけでは長時間の停電には対応できません。
例えば、以下のような状況では別途電源確保が役立ちます。
- 災害による長時間停電
- 在宅勤務中に作業を続けたい場合
- Wi-Fiルーターや外部モニターも維持したい場合
このようなケースでは、容量の大きいポータブル電源を備えておくことで、パソコンだけでなく周辺機器もまとめて使用できます。
②デスクトップPCは瞬断対策としてUPSが重要

デスクトップPCには基本的に内蔵バッテリーがありません。
そのため、停電や瞬間的な電圧低下が発生すると、パソコンへの電力供給が突然停止します。
作業途中で電源が落ちると、以下のようなトラブルにつながる可能性があります。
- 保存していない作業データの消失
- HDDやSSDの書き込み中断によるデータ破損
- OSやアプリケーションの異常終了
- PC内部パーツへの負担
特にデータを書き込んでいる途中で電源が切れると、ファイルシステムが正常に動作しなくなる場合があります。
そのため、デスクトップPCでは「瞬断を防ぐ」ためのUPSを利用することが基本的な停電対策になります。
UPSは停電が発生した際、一時的にバッテリーへ切り替えて電力を供給し、安全にシャットダウンするための時間を確保する役割があります。
③ゲーミングPCは消費電力に合わせた電源対策が必要

ゲーミングPCは一般的なデスクトップPCよりも消費電力が大きくなる傾向があります。
高性能なCPUやGPUを搭載したモデルでは、ゲーム中や高負荷作業時に消費電力が大きく変動します。
そのため、ゲーミングPCでUPSを使用する場合は、単純に「PCが動けばいい」という考えではなく、接続する機器全体の消費電力を確認する必要があります。
確認するポイントは以下の通りです。
- パソコン本体の消費電力
- モニターの消費電力
- 外付けHDDやスピーカーなど周辺機器の消費電力
- UPSの定格出力
UPSの出力容量が不足すると、停電時にバッテリーへ切り替わった際、正常に電力供給できない場合があります。UPSを選ぶ際は、接続する機器の合計消費電力より余裕のあるモデルを選ぶことが重要です。
また、ゲーミングPCで長時間ゲームや動画編集を続けたい場合は、UPSだけではなく、大容量のポータブル電源を組み合わせることで、より長時間の電力確保が可能になります。
④NASやルーターなど周辺機器も停電対策を考える
パソコン本体だけではなく、ネットワーク環境も停電時には影響を受けます。
例えば在宅勤務では、以下の機器が必要になるケースがあります。
- Wi-Fiルーター
- ONU(光回線終端装置)
- 外付けストレージ
- モニター
パソコンが動いていても、ネット環境が停止するとオンライン会議やクラウド作業ができなくなることがあります。
そのため、停電時でも作業環境を維持したい場合は、パソコン周辺機器を含めた電力計画を考えることが大切です。
2.UPSとポータブル電源の違い|PC停電対策では使い分けが重要

パソコンの停電対策を考えるとき、「UPS(無停電電源装置)とポータブル電源、どちらを選べばいいのか」と迷う方も少なくありません。
どちらも停電時に電力を供給する機器ですが、実は役割が大きく異なります。UPSは「一瞬の停電や電源断からPCを守るための機器」、ポータブル電源は「停電後も長時間電力を供給するための機器」です。
PCを安全に使い続けるためには、それぞれの特徴を理解し、用途に合わせて使い分けることが重要です。
① UPSは停電・瞬断からPCを守るための機器
UPS(Uninterruptible Power Supply)は、日本語では「無停電電源装置」と呼ばれます。
主な役割は、停電や瞬間的な電源断が発生した際に、PCへの電力供給を一時的に維持することです。これにより、作業中のデータ保存や安全なシャットダウンを行う時間を確保できます。
特にデスクトップPCの場合、突然電源が切れると以下のようなリスクがあります。
- 作業中のデータが保存されない
- OSやファイルシステムが正常に終了できない
- HDDやSSDへの書き込み中にデータ破損が発生する可能性がある
- 電源ユニットなどPC内部パーツへの負荷になる場合がある
そのため、デスクトップPCや業務用PCなど、突然の電源断を避けたい環境ではUPSが有効です。
ただし、一般的なUPSはバッテリー容量が限られているため、長時間PCを動かし続ける用途には向いていません。
UPSの役割はあくまで「停電後にすぐ作業を継続するため」ではなく、「安全に終了するための時間を作ること」と考えると分かりやすいでしょう。
② ポータブル電源は停電後の長時間給電に適している

一方、ポータブル電源は大容量バッテリーを搭載した持ち運び可能な電源装置です。
家庭用コンセントと同じAC出力を備えているモデルが多く、停電時にはPCだけでなく、以下のような機器にも電力を供給できます。
- デスクトップPC
- ノートPC
- 液晶モニター
- Wi-Fiルーター
- スマートフォン
- 周辺機器
UPSと比べてバッテリー容量が大きいため、「停電後も作業環境を維持したい」という場合に適しています。
例えば、災害による長時間停電や在宅勤務中の停電では、PC本体だけでなくネット環境やモニターの電源確保も重要になります。
このような場合、短時間のバックアップを目的とするUPSよりも、大容量のポータブル電源のほうが長時間の電力確保に向いています。
③ PCの停電対策は「UPS+ポータブル電源」の組み合わせが理想
UPSとポータブル電源はどちらか一方を選ぶものではなく、それぞれ得意分野が異なります。
| 種類 | 得意なこと | 苦手なこと |
|---|---|---|
| UPS | 瞬断対策・安全なシャットダウン | 長時間の電力供給 |
| ポータブル電源 | 数時間〜長時間の電力供給 | 瞬断対策(機種による) |
理想的な停電対策は、
UPSで瞬間的な電源断を防ぐ → ポータブル電源で長時間の電力を確保する
という組み合わせです。
例えば、突然停電した場合でもUPSが一時的にPCを保護し、その後ポータブル電源へ切り替えることで、作業データを守りながら長時間の使用が可能になります。
また、近年ではUPS機能を搭載したポータブル電源も登場しており、1台で停電対策と長時間給電の両方をカバーできるモデルもあります。
④ ノートPCならポータブル電源だけでも十分なケースが多い
ノートPCは本体にバッテリーを内蔵しているため、停電時でもすぐに電源が切れるわけではありません。
そのため、短時間の停電対策だけであればUPSを必ず用意する必要はありません。
ただし、長時間の停電時に作業を続けたい場合は、ポータブル電源があると安心です。
ポータブル電源を利用すれば、ノートPCへの充電だけでなく、Wi-Fiルーターやスマートフォンなども同時に維持できます。
在宅ワークやオンライン会議など、停電時でも仕事環境を維持したい場合には、ポータブル電源が有効な選択肢になります。
⑤ パソコン用途では「使う目的」に合わせて選ぶことが重要
PCの停電対策では、「どちらが優れているか」ではなく、「何を守りたいか」で選ぶことが大切です。
- 突然の電源断からデータを守りたい → UPS
- 停電後も数時間PCを使いたい → ポータブル電源
- PC・モニター・ルーターを長時間維持したい → ポータブル電源
- 重要な作業環境を完全に守りたい → UPS+ポータブル電源
特に災害時や長時間停電を想定する場合は、瞬断対策だけでなく、継続的な電力確保まで考えることが重要です。
3.パソコン用ポータブル電源の選び方
パソコンの停電対策としてポータブル電源を選ぶ場合、「容量が大きければ安心」と考えてしまいがちですが、それだけでは十分ではありません。
パソコンは精密機器のため、必要な電力を安定して供給できるか、また停電時にどれくらい作業を継続したいかを考えて選ぶことが重要です。
ここでは、パソコン用の非常用電源としてポータブル電源を選ぶ際に確認したいポイントを紹介します。
①パソコンの消費電力より余裕のある定格出力を選ぶ
ポータブル電源の「定格出力」は、接続した機器へ安定して供給できる電力の上限を示します。
パソコンを接続する場合は、必ず
ポータブル電源の定格出力 > パソコン本体+周辺機器の消費電力
になるように選びましょう。
例えば、デスクトップPC本体だけでなく、モニターやWi-Fiルーター、外付けHDDなどを同時に使用する場合、それぞれの消費電力を合計して考える必要があります。
パソコン周辺機器の消費電力の目安は以下の通りです。
| 機器 | 消費電力の目安 |
|---|---|
| ノートPC | 約30〜100W |
| デスクトップPC | 約100〜300W |
| ゲーミングPC | 約300〜800W |
| 液晶モニター | 約20〜60W |
| Wi-Fiルーター | 約5〜15W |
| 外付けHDD | 約5〜15W |
※実際の消費電力はパソコンの構成や使用状況によって異なります。製品仕様や電源ユニットの表示なども確認してください。
特にゲーミングPCや高性能デスクトップPCでは、起動時や高負荷時に消費電力が一時的に上昇することがあります。
そのため、ギリギリの出力ではなく、実際の消費電力より余裕を持った定格出力のポータブル電源を選ぶことが安定動作につながります。
②必要な使用時間から容量(Wh)を計算する
定格出力を確認したあとは、「停電時に何時間パソコンを使いたいか」を基準に必要な容量を決めます。
ポータブル電源の容量は「Wh(ワットアワー)」で表示され、数字が大きいほど長時間電力を供給できます。
必要な容量の目安は、以下の計算式で求められます。
必要容量(Wh)=消費電力(W)×使用時間(h)÷0.8
※0.8で割るのは、変換ロスなどにより実際に使用できる電力量が約80%程度になるためです。
例えば、消費電力150WのデスクトップPCとモニターを合計して、4時間使用したい場合、
150W × 4時間 ÷ 0.8 = 約750Wh
となり、750Wh以上の容量がひとつの目安になります。
また、停電時にはパソコンだけでなく、スマートフォンの充電やWi-Fiルーターの稼働などにも電力を使う可能性があります。
在宅勤務や長時間の作業継続を想定する場合は、計算結果より少し大きめの容量を選ぶと安心です。
③正弦波出力対応のポータブル電源を選ぶ
パソコンのような精密機器を接続する場合、AC出力の波形も重要なポイントです。
ポータブル電源のAC出力には、大きく分けて「正弦波」と「非正弦波」があります。
パソコンの電源ユニットや内部回路は、安定した電力供給を前提に設計されています。そのため、波形が乱れた電源を使用すると、正常に動作しない可能性があります。
パソコン用として選ぶ場合は、以下を確認しましょう。
- 「純正弦波」「正弦波出力」と記載されているか確認する
- 「修正正弦波」「疑似正弦波」の製品は避ける
- 接続する機器の仕様に適合しているか確認する
特に仕事用PCや重要なデータを扱うパソコンでは、安定した電力供給ができるモデルを選ぶことが大切です。
④停電時の使い方に合わせてサイズ・重量を選ぶ
ポータブル電源は容量が大きくなるほど長時間使用できますが、その分、本体サイズや重量も大きくなります。
使用場所に合わせて、扱いやすいサイズを選ぶことも重要です。
例えば、
-
自宅やオフィスでの停電対策
→ 1,000Wh以上の大容量モデルが適しています -
ノートPCやルーター中心の非常用電源
→ 300〜700Wh程度のコンパクトモデルでも対応可能 -
デスクトップPC・ゲーミングPC・複数機器のバックアップ
→ 高出力かつ大容量モデルがおすすめ
また、普段から充電状態を確認したり、移動させたりすることを考えると、自分が無理なく扱える重量かどうかも確認しておきましょう。
⑤停電対策では充電方法の多さも確認する
非常用電源としてポータブル電源を使用する場合、「停電後にどうやって再充電するか」も重要です。
一般的な充電方法には以下があります。
- 家庭用コンセントからの充電
- ソーラーパネル充電
- 車のシガーソケット充電
災害や長時間停電では、コンセントから充電できない状況も考えられます。
ソーラー充電に対応したモデルであれば、日中に太陽光を利用して充電できるため、停電が長引いた場合にも電力を確保しやすくなります。
4.パソコンの停電対策におすすめのポータブル電源
パソコンの停電対策では、使用する機器や作業時間によって必要な容量・出力が変わります。
ノートPCだけを短時間使う場合と、デスクトップPC・ゲーミングPC・モニター・ルーターなどを長時間維持したい場合では、適したポータブル電源のサイズも異なります。
また、ポータブル電源はUPSのような瞬断対策を目的とした機器とは役割が異なるため、用途に合わせて使い分けることも大切です。UPSは停電直後の瞬間的な電源切り替えに強く、ポータブル電源は停電後の長時間の電力確保に向いています。
ここでは、パソコン環境や停電時の使用シーンに合わせて選びやすい3つのモデルを紹介します。
①軽量・コンパクトでノートPCやWi-Fi環境の維持に適した「E300LFP」
在宅ワーク中の停電対策や、ノートPC・スマートフォン・Wi-Fiルーターなど最低限の通信環境を維持したい場合は、コンパクトなポータブル電源が適しています。
PECRONの「E300LFP」は、300Whクラスの容量を備えたモデルで、ノートPCやモバイル機器のバックアップ電源として活用できます。
ノートPCは本体にバッテリーを内蔵しているため、瞬間的な停電ではすぐに電源が切れるケースは少ないですが、長時間の停電時には充電用電源が必要になります。
E300LFPなら、以下のような用途に対応できます。
- ノートPCの充電
- スマートフォンの充電
- Wi-Fiルーターの電源維持
- 小型モニターや周辺機器への給電
自宅のデスク周りに置いても邪魔になりにくく、普段はアウトドアや旅行用としても使いやすいサイズ感です。
おすすめ用途
✓ ノートPC中心のテレワーク
✓ 停電時の通信環境維持
✓ 最低限の仕事環境を確保したい方
②デスクトップPCや在宅ワーク環境に対応する「E500LFP」
デスクトップPCやモニターを含めた作業環境を停電時にも維持したい場合は、より余裕のある容量・出力を持ったモデルがおすすめです。
「E500LFP」は、デスクトップPC、液晶モニター、Wi-Fiルーターなど複数機器を同時に使用したいシーンに適したモデルです。
例えば、消費電力100〜150W程度のパソコン環境であれば、作業時間を確保しながら停電対策として活用できます。
また、E500LFPは定格出力600Wに対応しているため、一般的なオフィス用デスクトップPCや周辺機器への電力供給に十分な余裕があります。
パソコンだけではなく、停電時に必要になる以下の機器もまとめて管理できます。
- デスクトップPC
- モニター
- Wi-Fiルーター
- スマートフォン充電
- LEDライト
おすすめ用途
✓ デスクトップPCの停電対策
✓ 自宅仕事スペースのバックアップ
✓ 数時間程度の作業継続をしたい方
③ゲーミングPCや長時間作業には大容量モデル「F3000LFP」
高性能なデスクトップPCやゲーミングPCを使用している場合、必要になる電力量も大きくなります。
特にゲーミングPCは、高性能GPUやCPUを搭載しているため、一般的なパソコンより消費電力が大きくなる傾向があります。
そのような環境では、大容量・高出力のポータブル電源を選ぶことで、停電時でもより長く安定した電力供給が可能になります。
「F3000LFP」は、3,072Whの大容量と高出力に対応したモデルで、パソコンだけでなく複数の周辺機器を同時に使用したい場合にも適しています。
例えば、
- ゲーミングPC
- 大型モニター
- ルーター
- スピーカー
- スマートフォン充電
など、複数の機器をまとめてバックアップできます。
また、大容量モデルは停電対策だけでなく、キャンプや車中泊、屋外作業など幅広い用途で活用できる点もメリットです。
おすすめ用途
✓ ゲーミングPCのバックアップ
✓ 長時間の在宅作業
✓ 複数機器を同時に使用したい方
✓ 災害時の家庭用バックアップ電源
パソコン用途別のおすすめ容量目安
| 使用目的 | 推奨容量の目安 | おすすめモデル |
|---|---|---|
| ノートPC・スマホ・ルーター中心 | 300Wh前後 | E300LFP |
| デスクトップPC+モニター | 500Wh〜1,000Wh程度 | E500LFP |
| ゲーミングPC・長時間利用・複数機器 | 2,000Wh以上 | F3000LFP |
※実際の使用時間は、パソコンの消費電力や接続する機器数によって変わります。
パソコンの停電対策では、「どれだけ大きいモデルを選ぶか」ではなく、「必要な機器をどれくらいの時間維持したいか」を基準に選ぶことが重要です。
5.ポータブル電源でパソコンを使う際の注意点
ポータブル電源は、停電時にパソコンや周辺機器へ電力を供給できる便利なアイテムですが、使い方を間違えると十分な性能を発揮できない場合があります。
特にパソコンはデータや内部部品を扱う精密機器のため、安全に使用するためのポイントを事前に確認しておきましょう。
①瞬断対策が必要な場合はUPSとの併用を検討する
ポータブル電源は長時間の停電対策には適していますが、すべてのモデルがUPS(無停電電源装置)と同じ役割を果たすわけではありません。
UPSは停電が発生した瞬間に電源供給を維持し、パソコンを安全にシャットダウンする時間を確保するための機器です。一方、ポータブル電源は大容量バッテリーによって、停電後も電力を長時間供給することを得意としています。
特にデスクトップPCやサーバーなど、突然の電源断によるデータ破損を避けたい機器では、UPSとポータブル電源を用途に応じて使い分けることが重要です。
また、UPS機能を搭載したポータブル電源であれば、1台で停電時のバックアップと長時間給電の両方に対応できる場合があります。
②接続する機器の合計消費電力を確認する
ポータブル電源を選ぶ際は、パソコン本体だけでなく、同時に使用する周辺機器の消費電力も含めて計算する必要があります。
例えば、以下のような機器を同時に使用する場合、
- デスクトップPC
- 液晶モニター
- Wi-Fiルーター
- 外付けHDD
- スピーカー
これらすべての消費電力を合計した数値が、ポータブル電源の定格出力を超えないようにしましょう。
定格出力ぎりぎりで使用すると、負荷が高まった際に保護機能が作動して出力が停止する可能性があります。
余裕を持った出力性能のモデルを選ぶことで、停電時でも安定した作業環境を維持しやすくなります。
③正弦波出力対応のモデルを選ぶ
パソコンのような精密機器に使用する場合、AC出力の波形も確認しておきたいポイントです。
一般的な家庭用コンセントの電力は正弦波ですが、ポータブル電源の中には異なる波形を採用している製品もあります。
波形が適していない場合、接続した電子機器が正常に動作しなかったり、予期しないトラブルにつながったりする可能性があります。
そのため、パソコン用として選ぶ場合は、
- 「純正弦波」
- 「正弦波出力」
と明記されたモデルを選ぶことがおすすめです。
特に仕事用パソコンや重要なデータを扱う環境では、安定した電源品質を確保することが大切です。
④長期間使用しない場合も定期的に充電する
ポータブル電源は、災害や停電が起きたときにすぐ使える状態にしておくことが重要です。
普段あまり使用しない場合でも、長期間放置すると自然放電によってバッテリー残量が低下することがあります。
非常用電源として保管する場合は、
- 定期的に残量を確認する
- 必要に応じて充電する
- 高温・多湿の場所を避けて保管する
といった管理を行いましょう。
いざという時に電源が不足している状態を防ぐためにも、日頃から使用できる状態を維持しておくことが大切です。
⑤充電しながら使用する場合は仕様を確認する
一部のポータブル電源には、充電しながら接続機器へ給電できる「パススルー充電」に対応したモデルがあります。
この機能を利用すれば、普段はコンセントにつないだ状態で使用し、停電時にはバッテリー給電へ切り替える使い方も可能です。
ただし、すべての製品が同じ仕様ではありません。
確認するポイント:
- パススルー充電に対応しているか
- UPS機能として使用できるか
- 切り替え時間はどれくらいか
- 接続するPCが対応範囲内か
パソコンなど瞬断に弱い機器では、メーカーが推奨する使用方法を確認してから利用しましょう。
⑥定期的に動作確認を行う
非常用として購入したポータブル電源は、「いざ停電した時に使えない」という状況を避けるため、定期的な確認がおすすめです。
確認しておきたいポイントは以下です。
- バッテリー残量
- AC出力が正常に動作するか
- 接続予定のパソコンで問題なく使用できるか
- ケーブルや充電器に異常がないか
普段から一度でも実際の使用環境を確認しておくことで、停電時にも安心して利用できます。
パソコンの停電対策では、単純に容量の大きいポータブル電源を選ぶだけではなく、使用する機器・必要時間・安全性を考えて準備することが重要です。
6.ポータブル電源とパソコンに関するよくある質問(FAQ)
ここでは、パソコンの停電対策としてポータブル電源を検討している方からよく寄せられる疑問について解説します。
Q1.ポータブル電源だけでパソコンの停電対策はできますか?
はい、停電時の電源確保という目的であれば、ポータブル電源を使用できます。
特にノートPCの場合、本体にバッテリーが内蔵されているため、停電直後に電源が切れるリスクは比較的低く、ポータブル電源による充電環境の確保が有効です。
一方、デスクトップPCの場合は注意が必要です。
突然の停電による電源断を完全に防ぎたい場合は、UPS(無停電電源装置)の利用が適しています。UPSは停電時にバッテリー給電へ切り替え、パソコンを安全にシャットダウンする時間を確保するための機器です。
ポータブル電源は「停電後も長時間パソコンを使いたい」という目的に向いているため、用途に応じてUPSと使い分けることが重要です。
Q2.ポータブル電源でデスクトップPCは何時間使えますか?
使用時間は、パソコンの消費電力とポータブル電源の容量によって変わります。
計算方法は以下の通りです。
使用時間(h)=ポータブル電源の容量(Wh)×0.8÷消費電力(W)
※0.8は変換ロスなどを考慮した目安です。
例えば、
- デスクトップPC:100W
- モニター:30W
- ルーター:10W
合計140Wの場合、
1,000Whクラスのポータブル電源なら、
1,000Wh×0.8÷140W=約5.7時間
程度の使用が目安になります。
ただし、ゲーミングPCなど高性能なグラフィックボードを搭載したモデルでは消費電力が大きくなるため、実際の使用時間は短くなる場合があります。
Q3.ゲーミングPCでもポータブル電源は使えますか?
はい、使用できます。
ただし、ゲーミングPCは一般的なパソコンより消費電力が高いため、容量だけでなく定格出力も確認する必要があります。
特に、
- 高性能GPU搭載モデル
- 大型モニター
- 複数ディスプレイ環境
- ゲーム配信機材
などを同時に使用する場合は、必要な出力が大きくなります。
ポータブル電源を選ぶ際は、PC本体だけではなく、接続するすべての機器の消費電力を合計し、その数値を上回る定格出力のモデルを選びましょう。
Q4.ポータブル電源はUPSの代わりになりますか?
製品によって異なります。
UPS機能を搭載したポータブル電源であれば、停電時の自動切り替えに対応できるモデルもあります。
しかし、すべてのポータブル電源が専用UPSと同じ性能を持つわけではありません。
特に、
- サーバー
- NAS
- 重要なデータを扱う業務用PC
- 常時稼働が必要な機器
などでは、専用UPSの利用を推奨するケースがあります。
ポータブル電源は、大容量バッテリーによって停電後の長時間給電を得意とするため、「停電後も作業を続けたい」という用途で活用すると効果的です。
Q5.パソコンをポータブル電源につなぎっぱなしにしても大丈夫ですか?
基本的には可能ですが、使用する製品の仕様を確認しましょう。
近年のポータブル電源には、充電しながら機器へ給電できるパススルー機能を搭載したモデルがあります。
ただし、常時接続で使用する場合は、
- バッテリー管理機能
- UPS機能の有無
- メーカー推奨の使用方法
を確認することが大切です。
また、非常時に確実に使えるよう、定期的に動作確認を行うことをおすすめします。
Q6.パソコン用ポータブル電源は何Whあれば十分ですか?
必要な容量は、使用するパソコン環境によって異なります。
目安としては以下のようになります。
| 使用環境 | 必要容量の目安 |
|---|---|
| ノートPCのみ | 300Wh前後 |
| ノートPC+ルーター+スマホ充電 | 300〜500Wh程度 |
| デスクトップPC+モニター | 500〜1,000Wh程度 |
| ゲーミングPC・複数機器 | 2,000Wh以上 |
短時間の停電対策なら小容量モデルでも対応できますが、数時間以上作業を継続したい場合は余裕のある容量を選ぶと安心です。
7.まとめ
パソコンの停電対策では、使用しているPCの種類や目的によって必要な電源設備が変わります。
ノートPCは内蔵バッテリーがあるため、停電時の電力確保にはポータブル電源が有効です。
一方、デスクトップPCやゲーミングPCは突然の電源断によるデータ破損リスクがあるため、瞬断対策としてUPSとの組み合わせも検討するとより安心です。
ポータブル電源を選ぶ際は、以下のポイントを確認しましょう。
- パソコンと周辺機器の合計消費電力
- 必要な使用時間に合わせた容量(Wh)
- 十分な定格出力
- 正弦波出力への対応
- 使用環境に合ったサイズ・重量
停電はいつ発生するかわかりません。在宅ワークや大切なデータを守るためにも、普段から使用環境に合った非常用電源を準備しておくことが大切です。
PECRONでは、コンパクトなE300LFP・E500LFPから、大容量モデルのF3000LFPまで、用途に合わせたポータブル電源をラインアップしています。
パソコン環境や停電時に必要な電力量を確認し、自分の使い方に合った1台を選びましょう。



















































